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世界中のロック少年は木村カエラに恋をする

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+++ BGM in my room... +++
木村カエラ / Scratch (2007)

 とにかく"snowdome"っていう曲だった。それまでは、少しは引っ掛かってはいたけど、なんだかモヒカンだし、元モデルだしなー、という感じで軽くスルーしてたけど、"snowdome"だけはまったくもってスルー出来なかった。
 何気にスペシャか何かつけてた時だったでしょう。単純に曲が良かった。すげえ名曲だ、と。んでPV見てたら異様に可愛くてね、木村カエラ。変な感じじゃなくて、ストレートに可愛い、みたいな。
 
 まあとにかくその日からずううっと鳴ってるんですよ、頭ん中で、"snowdome"が。あのPVとともに。ああこりゃ買って、腐るまで"snowdome"聴かんといろいろ解決せんなーとか思ってて。
 んで決定打みたいなもんがそこにはあるわけでして。うちの校でバイトしてる某工業大の某音楽サークルに所属してる人が「山田さん、知ってます?木村カエラのアルバム、toeが参加してるらしいっす」。は?toeってあのtoe??「いやいや、そんなわけないじゃないすか」と俺。だって、toe、ですよ。「いやまじっすって。しかも"Scratch"っていう、アルバムと同名曲を作曲してるみたいで。しかも木村カエラの歌詞は最後しか出てこなくて、ほとんとまじインストポストロックっすよ」。

 これがまあ決定打。だってtoeっすよ?しかも木村カエラとっていう組み合わせ。数年前に渋谷o-nestにowenを見に行った時に密かにowenよりも衝撃を受けてたtoe。

 んでまだまだあって、買おうかなとアマゾンに飛んで、このアルバムのページに行って、たらたらとレビューを呼んでたら・・・、一曲目の作曲とギターが現natsumen、元BoatのAxSxE!!しかもベースが、元ナンバーガールの中尾憲太郎!!!ドラムはtoeの柏倉という人で、なんかこのバック陣、個人的にすごいドリームチームなんですど・・。

 いやあ"snowdome"だけで買おうっかとか思ってたのに、メンバーの豪華さに唖然ア然。しかもね、初回盤はDVD付きで、あの可愛いsnowdomePVが見れちゃうわけ。もうココまで来て、私のワンクリックを止めるものは何者もいなくなったわけです。

 んで届いてからもビックリ。2曲目"magic music"の作曲がLinus of Hollywood!!!おいおい何年前だったか買ったぜ、アルバム!聴くと、うん!このギターの音とコード進行、わかっとるなーっていう。もうわかってる、としか言いようがないんだけどね。なぜ日本人の木村カエラを!?どんな繋がり??カエラ本人の希望か!?ってかこの曲、一発で大好きになりましたね。パワーポップの真髄というか。

 前述した一曲目なんだけど、もうね、Boat!って感じ。「Boatのボーカル、木村カエラになりました」的な。クラムボンのミトさんが作曲したM10もかなりよいし、ってか全曲いいんすよ、このアルバム。これがね、なんつーの、驚異的というか。
 僕はタイトルに示したとおり、やはり世界中のロック少年は曲を書いて、木村カエラに歌ってもらうことが最高に幸せな出来事かと思うのですよ。なぜって、多分ロックミュージックを青春のベースに置いてた人なら強烈に共感してもらえるところだと思うんですが、んでこないだの熊本での飲みの席でも話題になったのですが、自我性(ロック)と偶像性(アイドル)のバランスがとんでもなく素晴らしいのです。
 例えば自我性の権威といえば椎名林檎かと思うのですが、彼女に曲を書いて歌ってもらいたいと思ってるロック少年は、それはいるのでしょうが、なんつうんでしょう、ちょっと強いのですよ、自我が。なので、「こんな曲なんて歌っていられないわ」ていう台詞をもらっちゃいそうな雰囲気なのですよ。かたや偶像性の、んー良き見本が見当たらないのですが、じゃよくわかりませんが、綾瀬はるかでいきましょうか。彼女に歌ってもらいたいというロック少年もこれまたあまりいないと思うのですよ。なんつうか、ロック少年の方が「俺の曲はそうたやすく消費されるような甘ったるいもんじゃねえ!」と怒ってしまうというか。

 その点、バッチリで奇跡的なバランスを誇る木村カエラ。サディスティック・ミカ・バンドに象徴されるように、彼女に曲を提供したい、彼女のバックバンドを務めたい、というのが、世界のロック少年の夢なのではないのでしょうか。
 そういった意味で、"snowdome"を作曲したビートクルセイダーズは今世界で一番の仕事をしたのではないか、と。もちろんものすごい世紀の名曲を生み出したのもそうなのですが、やはり本人たちの気分になってみると、もうこんなに嬉しいことはないんじゃなかろうか、という。てかね、単純に超超うらやましいのですよ!ビークルが!!!"tree climbers"のPVにも出とるし!!

 よって捨て曲がない、という話に戻るのですが、多分世界、全国津々浦々、彼女のアルバムのために力あるロック少年たちがこぞって曲を書きあったと思うのですよ。んで寄せられた名曲の数々からきつく厳選されたアルバムのではないかと、勝手にそういう風に思っとるわけです。ホント全曲いいんだけど、なんつうの、ポップ性はもちろんのこと、やっぱ世界中のロック少年がこぞって曲を書いただけあって、曲の構造とかがかなりロック耳にはたまらないのです。M9なんてジェリーフィッシュだし、M10の奥でグワンと鳴ってるギターはおいおいマイブラではないか。
 歌詞の方は、カエラちゃん作とあって、正直いただけないところもありますが、それ以外は素晴らしいアルバム。ロック少年は絶対買ったほうがいい。ロック少女も絶対買ったほうがいい。君たちの目指すものがこのアルバムには詰まっている!
 木村カエラの成熟度と若さの両方のタイミングからしても、内容からしても、これは世紀の「ロック祭り」である。買え買え買え~。


p.s. 初回盤を買うことをオススメします。PV"snowdome"と"magic music"での木村カエラは激ヤバです。って俺も恋しとる???
by swtgrlstrvllngbd | 2007-02-20 21:50